このブログは同名の書籍「研修医はじめの一歩」(リブロ・サイエンス発行)から、日記部分だけを抜粋してお届けしています。

この物語はフィクションです。


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医師を志す主人公・山際悟史のもとに届いた、亡き父(山際  薫)の研修医日記。

その日記を読みながら悟史の頭に浮かぶ、臨床研修上の数々の疑問。

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 朝、黒崎さんの採血のオーダーが出ているけど届いていないと検査科から電話があった。調べると、看護師さんが忘れているみたいだった。
 おいおい、術後の人だし頼みますよと思ったが、あえて言わず、自分で採血をした。俺って大人。看護師さんに出してきてくださいと頼もうかと思ったが、早く知りたいので自分で検査科に届けた。俺って偉い。(155)

 検査科でもいつものように明るく挨拶をしたら、「先生は元気が良いね。頑張ってね!」と励まされた。
 いつものことながら、元気な挨拶は気持ちが良いし、自分を助けてくれる。引き続き挨拶だけはきちんとやろうと思う。
 黒崎さんのデータは心なしかいつもより早くコンピューターに反映された気がした。幸い、データは全く問題なし。良かった。


 水曜日はカンファレンスの日だ。カンファレンスでの発表も大分慣れてきた。でも今日は失敗をしてしまった。
 確か、数週前に、古木先生に「深達度SMの大腸癌のリンパ節転移頻度」を聞かれていて、そのときに答えられていなかった。俺はそのとき、後で調べようと思っていたけど、時間がないことを理由に調べていなかった。
 そうしたら今日のカンファレンスで、みんなの前で部長から同じ質問をされてしまった。「しまった。あのとき調べていれば」というのは後の祭り。
 答えられずにいたら、木月先生が答えていた。悔しかったし、恥ずかしかった。これからは必ず疑問を持ったときに調べようと心に誓った。(156)

 カンファレンスの後に、製薬会社の方による薬の説明会があった。抗癌剤の話だった。名前だけ聞いていて、自分でもオーダーを出したことのある薬だったけど、実際に細胞に対してどのように作用しているか知らなかったのでとても勉強になった。(157)

 レジ(レジデントハウス)に戻ったら、まずはじめにSM大腸癌のリンパ節転移を調べた。疑問に思ったことを調べると、国家試験のために勉強していたときよりも、知識がすんなり入ってくる気がした。
 自分で勉強したことが、日々の医療で役に立つと思うと勉強にも力が入った。勉強しないと患者さんに迷惑をかけることになる。勉強の質が学生とは全く違うものなのだとわかった。
 相変わらず、一杯一杯の毎日だけど、少しずつ進歩しているのかな。






疑問
悟史の疑問155
納得がいかないことに遭遇したときの注意点。
 検査を後からやったら、自分で届けなくちゃいけないの?
 やらなかったのも看護師さんが忘れていたわけでしょ。親父は偉いな。


悟史の疑問156
疑問はその日のうちに解決を。同じ疑問が必ずまたやってきます。
 その日の疑問はその日のうちに解決しなければならないのか。
 研修医は忙しいので難しそうだな。後ではだめなのかな?


悟史の疑問157
薬の説明会とは?
 薬の説明会とはどんなものなのかな?
 病院全体で行うものなのかな?




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