このブログは同名の書籍「研修医はじめの一歩」(リブロ・サイエンス発行)から、日記部分だけを抜粋してお届けしています。

この物語はフィクションです。


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医師を志す主人公・山際悟史のもとに届いた、亡き父(山際  薫)の研修医日記。

その日記を読みながら悟史の頭に浮かぶ、臨床研修上の数々の疑問。

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 今日は、はじめての一人研修医当直。この前は、日直だったので、夜間を一人でやる緊張が少し違った。夕飯をどうしようかと思っていたら、急患室の看護師さんから検食があることを聞かされた。(158)

 入院患者さんと同じ夕食を食べるのは患者さんの気持ちになれる気がして勉強になると思ったが、なにせ量が足りなくて、コンビニでパンも追加で買って食べてしまった。患者さんの気持ちはわからなかったかな。

 今回の当直は血液内科の中谷先生とだった。中谷先生は大学は違うけど栃木の出身だったので、意気投合して日頃から良くしてくれている。
 当直は、この前より忙しくなかった。11時からは朝方まで一度も呼ばれなかった。こんな日もあるんだな。

 10時過ぎに下腹部痛を主訴とする35歳女性が来院した。炎症反応もあったので緊急CTを撮影しようということになった。比較的時間があったので、患者さんを車いすに乗せて、一緒にCT室まで行った。

 はじめて会う技師さんだったので、挨拶した。そのまま検査室で、結果を見させてもらった。技師さんはCTの構造やCTオーダー入力時のコメントのポイントなど、いろいろなことを丁寧に説明してくれた。

 腹部CTひとつとっても、疑っている疾患や部位によって微妙に撮影条件が違い、それは入力時のコメントから判断しているとのことだった。入力時のコメントの重要性をはじめて知り、読む人に伝わるように書くことを心がけようと思った。(159)
 技師さんと話ができて非常に有意義だった。

 下腹部痛の女性は炎症反応が高いので経過観察入院になったが、幸い、大事には至ってないようだった。

 救急の患者さんは必ずしもはっきりと診断できない人がほとんどであった。中谷先生に「救急の患者さんだと確定診断がつかない場合が多いですよね」と質問すると、「医療、特に救急の医療現場においては、一番大切なことは、危険な症例を見逃さないこと、ベストの治療はできなくてもベターの治療を選択できる能力を持つことだ」と教えてくれた。「感覚、センスが大切だよ」と言っていた。そのセンスは経験で養われるものなのだろうか? 今は、よくわからなかった。これからわかってくるんだろうか?(160)

 夜中に木月先生に廊下で出会った。当直でもないのにどうしたのかと聞いたら、受け持ち患者さんが急変したとのこと。今日は泊まろうと思うと言っていた。(161)

 あれ? 当直室のほかに泊まるとこあるのかな?

 みんな頑張ってるな。木月先生も4月のはじめに比べたら、顔付きがかなり医者のようになってきていた。俺はどうなんだろう? 変わってきているんだろうか?





疑問
悟史の疑問158
病院の検食とは何か?
 検食とはなんだ?
 患者さんと同じ夕食を食べるのか。誰がやるんだろう。研修医がやるのかな?


悟史の疑問159
検査室にいる放射線技師さんなど、仲の良い人を病院内にたくさん作ることも重要です。
 CT室などの検査室には技師さんがいるのか。
 そのような人すべてに支えられているんだな。
 どうしたら仲良くなれるんだろう?


悟史の疑問160
ベストを選ばなくてもベターを選べるセンスの育成が重要です。
 ベストの治療はできなくてもベターの治療を選択できる能力とはどのようなものなんだろうか?


悟史の疑問161
病院には当直室のほかに泊まれるところはあるのか?
 病院には当直室のほかに宿泊できる場所はどこにあるんだろう? ICU?




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