このブログは同名の書籍「研修医はじめの一歩」(リブロ・サイエンス発行)から、日記部分だけを抜粋してお届けしています。

この物語はフィクションです。


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医師を志す主人公・山際悟史のもとに届いた、亡き父(山際  薫)の研修医日記。

その日記を読みながら悟史の頭に浮かぶ、臨床研修上の数々の疑問。

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 月曜日は古木先生の外来日なので、以前入院していた懐かしい顔を外来棟で見ることができる。でも、今日は少々、困った。外来棟を歩いていると、向こうから「先生〜! お久しぶりです〜」と患者さんに声をかけられたのだが、誰だかわからない(もしかしたら患者さんの家族だったかも)。(175)

 しばらく当たり障りない話をしていたけれども、どうしてもわからず、急いでいるふりをしてその方と別れた。どうしても思い出せなくて、池内先生にも聞いたりしたのだが、わからない。
 もしかして向こうも人違いだったんじゃないの? なんて思いはじめる始末だ。結局わからなかった。一体誰だったのだろうか?

 午後に、作成した抄録を部長先生にチェックしていただこうと電話をしたら部長会議中だった。申し訳ないことをしてしまった。(176)

 会議が終わってからチェックしてもらい合格をいただいた。これで提出できる! ひとつハードルを越えた気がした。まだまだ、たくさんハードルはありそうだけど。

 外来の古木先生から、「外来にボルブルスがいるから、整復する準備して」と突然電話がかかって来た。いきなりの電話であることと、ボルブルスの意味がわからなかったのでかなり困惑した。

299古木先生緊急手術


 「整復」というキーワードからなんとか想像しなければならなかったが、悩む前に外来に行ってみた。そう言えば、外科外来に行ったのははじめてであったので、皆さんに挨拶もきちんとした。(177)

 挨拶もそこそこに患者さんのところに行くと、すでに池内先生がいらした。その後、透視室を押さえ、内視鏡室から大腸カメラを借りてくるあたりで、ようやく「ボルブルス」が「腸軸捻転症」であることがわかった。

 内視鏡室からいろいろな物品を運んでいると、木月先生も手伝ってくれた。木月先生のチームは今日暇らしく、病棟にいて捻転症の人がいることを嗅ぎ付けてきたらしかった。さすがは木月先生だ。(178)

 3人で力を合わせ(そうはいってもほとんどは池内先生のスーパーテクニックによるものだったが)、無事に捻転は解除された。
 解除されたときのあの光景は忘れられない。便が次から次へと湧き出てきた。夢に出てきそうだ。外科は力を合わせて患者さんの医療をしている感じがしてとても気持ちが良かった。

 今日も疲れたけど、充実した一日だった。







疑問
悟史の疑問175
病院内で顔を忘れてしまった患者さんから声をかけられたとき、どうするか?
 たくさんの患者さんを受け持つと、確かに親父のようなことが起こるだろうな。
 そんなときはどうすればいいんだろう?


悟史の疑問176
「部長会議」とは何か?
 部長会議というものもあるのか。研修医は関係あるのかな?


悟史の疑問177
病院の外来とは?
 緊急入院する外来の患者さんも積極的に診察した方がよさそうだな。


悟史の疑問178
病棟でアンテナを張り、常にいることが重要です。病棟が嫌いにならないように。
 木月先生のような積極的な姿勢が大切なのかな? 僕にできるかな?





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